プレミアリーグのここ数シーズンのトレンドなのですが、前回の記事で紹介しました『アンチ・グレイザー・スカーフ』の様なシンプルなニットマフラーが流行しています。
これらは現地では通称『BAR SCARF(バー・スカーフ)』と呼ばれています。ではいったい何故この様なシンプルなニットマフラーが流行っているのでしょうか?
この話は親子3世代に渡りマンチェスター・ユナイテッドファンであるタイ&スカーフ社社長のバリー・チェイトー氏から実際に聞いたお話です。
ニットマフラーがスタジアムで使われるようになった経緯は前回の記事の通りなのですが、現在の様なジャガード織りのニットマフラーになったのは実はそれほど昔の事ではないそうです。
(※画像は先日のチェルシーvsシティの首位攻防戦での対戦マフラー)
以前は編み機の性能も良くなくエンブレムなど詳細な表現が不可能だった様で、アンチ・グレイザー・スカーフの様なツートーンのクラブカラーのみで編み上げたバー・スカーフが主流だったそうです。ここ数年プレミアリーグでは、その頃の古き良き時代へ原点回帰し、オールドクラシックでシンプルなデザインのマフラーが流行しています。
そんな中、バー・スカーフの原型となったはじまりのはじまりのお話です。
現在、サッカーマフラーに使用される素材はその殆どが化学繊維であるアクリルになっています。その原型のマフラーはまだ化学繊維が存在していない頃は天然繊維、すなわちウールを使用して作られていました。
クラブカラーのマフラーに、選手にサインを書いてもらって使用していたそうです。現在のスタジアムで良く見かける、ユニフォームにサインを書いてもらって着るような感じですね!
こちらはマンチェスター・ユナイテッドの往年の名選手、ボビー・チャールトンのサインが入ったビンテージマフラーです。
正に文化ですね!!
フリンジなどは手でつけられているため取れてしまっていますが、歴史を感じさせます。
実は、この原型マフラーをそっくりそのまま復刻している商品が、現在プレミアリーグの多くのクラブから発売されています!その始祖鳥のようなマフラーがこちら!
ロンドンに店舗を構えるセヴィルローというブランドですが、なんと今ではプレミアリーグだけでも多くのチームの商品を手がけ、ラグビーチーム、果てはヨーロッパ各国のクラブチームの物までこのブランドが進出しており、今ヨーロッパで1番トレンドでトラディショナルなブランドになりつつあります。
このブランドが作り出すマフラーは、素材は最高級のカシミアを使用し多くの行程を手作業にて行う化粧箱付きの高級マフラーです。世界的にもそうですが、今ヨーロッパのサッカーシーンではクラシックでトラディショナルな波が押し寄せている様です!
今後のこのブランドに大注目ですね!!ただ、このアイテムは非常に高価です。そんな理由からもっと気軽に購入出来るアクリル製のオールドスクールなバー・スカーフが流行っているのかもしれませんね!
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